郵便局の地方創生

地域に根ざす郵便局が行なっている様々なサービスや取り組みをご紹介します。

世界農業遺産に認定を機に~地域とともに地域を元気に~

石川県
御祖(みおや)郵便局   菊池俊成局長


石川県・能登地区の「地域連携プロジェクト」による活動をご紹介させていただきます。事の始まりは、「能登の里山里海」が「トキと共生する佐渡の里山」とともに、2011年6月に日本初となる「世界農業遺産」に認定されたことです。世界農業遺産の認定を機に、能登地区内の郵便局では、地域連携プロジェクトを立ち上げ、地域との連携を更に深め「地域とともに地域を元気に」をスローガンに主体的に行動していくこととしました。

能登の里山里海にて保全活動

里山里海 保全推進隊のぼり

最初に行ったのは「能登の里山里海」の名勝地を郵便局に勤める社員やその家族総勢250名が結集して清掃活動を行うもので、2011年から毎年実施いています。(今年はコロナ感染拡大防止のため活動を中止しています)。
羽咋(はくい)市では「大島海岸のごみ拾い」を、七尾市でも「七尾城跡の除草作業」などを行っています。この活動は、地域住民の皆さまにも喜んでいただいており、公共的な活動を行っている各種団体との繋がりも深まっています。また、この活動をきっかけに、郵便局の社員同士の交流や親睦が深まり、結束力が強くなったと思います。さらに、社員一人ひとりが「能登の里山里海」を守っていくという意識が根付いてくれたことも良かった点だと思います。

羽咋市「大島海岸のごみ拾い」

七尾市「七尾城跡の除草作業」

郵便局における広報活動

もう一つよかったことは、世界農業遺産を題材に広報活動(PR活動)を活性化することができたことです。初年度は、世界農業遺産認定を記念した「能登の里山里海風景写真展」を開催しました。この取組みは、能登の素朴な風景や魅力を広く発信するため能登地区内の全郵便局が、地域に密着し地域を知る郵便局長ならではの視点で撮影した写真を展示したものです。また、石川県と連携し認定記念日には毎年、「能登の里山里海」を紹介するパンフレット等を、ご来局のお客さまに配布する啓発活動を継続しています。さらに2017年には認定5周年記念として、能登に点在する郵便局の所在地を盛り込んだ「能登観光マップ」を制作し、窓口ロビーで掲示するとともにお客さまに配布しました。このマップは、商業ベースの観光マップではなく、地域を知り尽くした郵便局長がおすすめする 穴場スポットを紹介したものです。このマップにより、多くの方が能登地区にあるたくさんの郵便局の場所も認識していただけたと思います。また、私たち自身が「地域の良さ」を再発見することもできました。能登への観光客の誘致とおもてなしに微力ながら寄与できたと思っています。

最後に、今後も地域に根ざし、地域を元気にするとともに、郵便局についてももっと知っていただけるよう活動を継続していきたいと思います。

局長おすすめの観光マップ
(列車は郵便物を運ぶ専用列車で、現在は使われていません)

清掃活動の後は皆でバーベキュー