郵便局の地方創生

地域に根ざす郵便局が行なっている様々なサービスや取り組みをご紹介します。

地方公共団体と連携

中国地方会
島根県出雲東地区会
五箇(ごか)局長  日野恵美


人との繋がりが最大の財産!

  • 島の特産品「サザエ」を町役場と商品化、ふるさと小包として島外に発送
  • 地元中高生に将来の雇用に向け、郵便局の魅力をPR
  • 海土町では島外からの「島留学」を実施、多数の子どもが入学。郵便局もお手伝い

私たちの暮らす隠岐諸島は、島根県山陰海岸から約70キロ沖合にあり、隠岐の島町・海士町・西ノ島町・知夫村の3町1村、4つの島に15の郵便局があります。島内は基幹産業と呼べるものはありませんが、豊富な海産物に恵まれており、その中でも「サザエ」は島を代表する特産品です。

郵便局では町役場と地域振興を目指し、その「サザエ」を、平成元年に「ふるさと小包」として商品化しました。それから毎年、地元の局長総出で、地域の方とともに発送に汗を流しています。1年目の取り扱い個数は、わずか130セットでしたが、その後、出荷数も順調に伸び、平成25年には13,200セットを発送することができました。その後も毎年たくさんの注文があり、島を代表する特産品として定着ています。


人の繋がりが財産

「地産の食材で、地域を盛り上げる」ことが、地域の最大の資源であり、地域を活性化することだと思っていましたが、事業を進めていく中で、たくさんの方々と出会い、ともに汗を流したことで、協力していただいた方々との間に「人との繋がりネットワーク」が生まれました。これこそがかけがえのない大切な財産であり、この島の持つ大きな資源であると気づきました。

その他、地元の中高生を対象に、地元企業の魅力を伝える「ジョブフェア」に参加し、郵便局の魅力を伝えることができました。将来に向け島内の人材確保のため活動を継続していきます。


高校魅力化プロジェクトを立ち上げ

さらに海士町では中学校・高校への、島外からの「島留学」や、「高校魅力化プロジェクト」による新しい学部開設、寮費・食費の補助や里親制度による地元住民との交流推進、そして町営の進学塾も開設した結果、島外から多数の子どもたちが入学しました。郵便局の社員も個人的にオープンスクールや学習塾などの手伝いをしています。これらの財産を途絶えさせぬよう、これからも地道ではありますが、地公体と手を携え、地域貢献に汗をかき、更に「局長の作る人のネットワーク」を広げていきたいと思います。