防災士について

全国の郵便局長が取り組んでいる防災士の活動についてぜひご覧ください。

頑張ってます!防災士
唐津防災士会と手話

佐賀県 岩屋郵便局 小栁三津子局長


防災士研修会にて。グループ討議では、グループのメンバーを入れ替えての意見交換で、議論も白熱

平成20年7月、局長に就任した私は、先輩方とともに3日間の講習を受け防災士の資格を得ました。平成26年10月、OB局長2名を役員として、現役局長20名以上が参加し「唐津防災士会」の活動をスタートさせました。翌27年7月には、「災害発生時における唐津市と唐津市内郵便局の協力に関する協定」が締結されています。

今年2月、防災関係のNPO法人主催の体験型イベントが開催された折には、「唐津防災士会」のブースを担当し、真剣な中でも楽しい要素も織り交ぜて、防災の大切さを理解してもらう訓練を企画しました。小学生を対象に、防火衣を着用して記念撮影。地震を想定した防災行動訓練(机の下に避難する)や、水消火器を用いた初期消火訓練、毛布と竹で作った簡易担架で人形を搬送したあと、消防本部からAED操作の指導も受けました。そして非常食のお菓子やカレーもお土産に。企画が実を結び行列ができるほど好評で、参加者は目標の50名を超えました。

年数回開催される防災士の研修会では、「避難所運営ゲーム(HUG)」が行われることがあります。災害発生を受けて開設された避難所にはどんな係が必要か、限られた空間で乳幼児や高齢者にどう配慮すれば安全・安心が確保されるか、さまざまなケースでグループ討議を行い発表しました。特に聴覚障がいの方への対応では、手話が有効であることがよくわかりました。

そこで、1年間で全40回の唐津市手話奉仕員養成講習会を受講し、修了後は、毎週水曜日の夜に開催される「唐津手話の会」で仲間との交流を深めています。

郵便局の窓口では、聴覚障がいの方には筆談だけでなく「こんにちは」「元気ですか」など片言でも手話を使うと、お客さまの顔がぱっと明るくなります。また、ATMによる送金のご案内をすると「無料で送金できるなんて知らなかった。ありがとう」と喜ばれたこともあります。

これからも、「唐津防災士会」の活動や手話の会の学びを通して、災害時はもちろん普段から高齢者や子ども、障がいのある方への「合理的配慮」が実践できる郵便局長でありたいと思っています。まずは、10月の手話検定合格をめざします。

子どもたちも防災服を着ると、真剣な表情に

初めてのAED操作にとまどいながら貴重な体験