ZENTOKU 2021年夏号
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2021年7月発行 編集・発行・全国郵便局長協会連合会 〒106-0032 東京都港区六本木1-7-27 TEL:03-3505-4830 http://www.postmasters.jp広報広報 ZENTOKUPostmasters magazine郵政郵政150150年の歴史の中で「郵便局」が、人びとの生活に根付き、インフラとなり、年の歴史の中で「郵便局」が、人びとの生活に根付き、インフラとなり、地域のコミュニティセンターの役割を担う現在まで、様々な変遷があった。郵政の「見える変遷」を資料から辿る。地域のコミュニティセンターの役割を担う現在まで、様々な変遷があった。郵政の「見える変遷」を資料から辿る。洋服が採用された創業のころ 新式郵便が始まった1871(明治4)年4月20日、郵便配達の制服は紺色の「法はっぴ被」に「竹の子笠」、「股もも引ひき」、「脚きゃ絆はん、「わらじ」であったが、翌年には、「韮にら山やま笠がさ」と洋服に変更された。襟とズボンに赤い線が入り、笠と袖には「丸に一引き」の最初の郵便マークが付されていた。表紙の郵便局(宇治山田郵便局舎)重要文化財。1909(明治42)年三重県伊勢外宮前の角地に新築された郵便局。明治時代の本格的な木造郵便局舎で、現存する唯一の事例として貴重な建築物。現在は愛知県犬山市明治村に移築され、簡易郵便局として郵便局業務の一部を行っている。〒が制定され、制服にも付けられた明治20年 1887(明治20)年に「〒」のシンボルマークが逓信省の徽章として制定され、丸まる笠かさの正面や上着の袖口に「〒」マークが付されていた。ズボンは「半はん袴こ」という半ズボンに変わり、脚きゃ絆はんを着用するようになった。洋服と帽*に統一された明治40年代  1909(明治42)年に、制服が一新された。袖口の「〒」マークがなくなり、胸きょう章しょうと襟えり章しょうを付けるように。また、それまでの丸笠から、帽ぼうへと徐々に変わり、この年から洋服と帽というスタイルに統一された。女子用の制服の登場 1941(昭和16)年に太平洋戦争が始まり、人員不足が深刻化に伴い、女子集配員が多数採用されるようになったため、女子用の制服が作られた。ベルト付きの上着と裾に絞り紐付き、冬用の長ちょう袴こ(長ズボン)、夏用のキュロット型スカート風のひだ付馬乗式袴はかまの組み合わせであった。郵便配達制服(ユニフォーム) 〜創業から戦中まで〜郵政創業150年 変遷あれこれ1★版画およびイラストは郵政博物館収蔵明治時代の版画(浮世絵師梅ばい堂どう国くに政まさ作『開化幼早学問』部分)。文明開化の象徴的なものとして、鉄道と郵便の速さを「飛ぶ鳥の早飛脚」という表現で称賛したもの。冬服夏服冬服夏服*頭にかぶるもの(帽子)

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