ZENTOKU 2021年夏号
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14 郵便局長として防災士資格を取得して13年になります。その間多くの災害を経験しました。中でも2011(平成23)年の東日本大震災の際には親類を亡くしました。10年を経た今、改めて防災に対する取組みの大切さを実感しています。 私は現在「日本防災士会岩手県支部」に所属し、全国郵便局長会岩手県北部地区会の防災担当理事を務めています。地区会内の局長は、全員が日本防災士会岩手県支部に加入しており、防災士資格を持っている局長は正会員として、東日本大震災から10年改めて、防災の大切さを伝えたい地域の安全を守るために頼りになります!防災士局長岩手県028-3310日ひ詰づめ駅えき前まえ郵便局長 村むら上かみ 正まさ勝かつ資格未取得の局長は準会員として防災士活動に取り組む日々です。 日本防災士会岩手県支部は2009(平成21)年7月の発足当初から岩手県内の郵便局長が主体的に参画・運営しています。私たち郵便局長は、お越しになるお客さまを迎え忙しい毎日を過ごしていますが、休みの日をやり繰りし、防災士としての活動、防災士会役員としての役割を果たしています。支部は12の各地区分会に分かれており、各分会は岩手県支部と連携しながら、日頃から地域に密着した活動をしている郵便局長が、地域に合った防災士活動を展開しています。 私の所属する盛岡地区分会は、2019(令和元)年12月に設立された新しい分会です。防災士の基本理念である「共助」と「協働」を進めるため、自治体と連携して、災害に対する事前の備えがある地域社会を構築するために、各市町村ごとに担当防災士を配置しました。担当する防災士もその地域に詳しく、なるべくそこに居住している方を担当者としたところ、各自治体との連携が大変スムーズに行うことができました。盛岡地区分会設立後は、防災士の知識やスキルの向上のため、防災研修地域に添った防災士活動を展開中。*マイ・タイムライン教室とは、住環境に合わせた個人の防災行動計画を学ぶための研修のこと。マイ・タイムライン教室*(51名参加)を開催しました。災害発生時の避難方法は、一人ひとり異なるということを、多くの町民の方々に知っていただくことができました。また、帰宅後にはご家族でも話し合っていただくようにお願いしたこともあり、その効果もご家族で共有することができたようです。 現在は、新型コロナウイルス蔓延のため、計画していた活動は中止や延期となっていますが、東日本大震災から10年を迎え、テレビ等でも防災について報道されることが増えたためか、マイ・タイムライン教室の依頼も多くなっています。災害はいつ起こるかわかりません。新型コロナウイルスの収束状況を見ながら、できるだけ早い段階で活動を再開していきたいと考えています。 現在の局長に加え、OB局長の中にも防災士の資格を持っている方が多くいらっしゃいます。現役、OBを問わず局長として培った地域との繋がりを活かして、職場、企業、自治体等と助け合い、地域の防災に貢献できるように防災士として活動していきたいと思います。盛岡地区分会でのマイ・タイムライン教室(写真上・中)と研修会(写真下)。等を繰り返し行っています。 また、2020(令和2)年2月には、矢や巾はば町ちょうにおいて、高橋昌造矢巾町長および防災士会岩手県支部長でもある田村忠夫局長(一本木局)ご臨席のもと、

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