ZENTOKU 2021年夏号
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定期的に湧別町と意見交換 北海道は広大な土地が魅力ですが、一方、主要都市以外では交通の便が悪く、自家用車を持たない交通弱者にとって、郵便局は欠かせない存在だと言われてきました。 現在北海道では、全市町村との間で包括連携協定を締結していますが、湧別町では、2005(平成17)年、日本郵政公社の時代に上かみ芭ば露ろう郵便局と計け呂ろ地ち郵便局との間で証明書交付の協定を結びました。この取組みは、当時全国で124町村、454郵便局で実施されましたが、北海道では11局目の、網走管内としては初めての事例でした。以来、湧別町と定期的に意見交換を重ね、住民の方々のニーズに応じたサービスの提供を心がけています。 安心・安全の拠点として、局長をはじめ局員がひとり暮らしの高齢者の生活環境確認を行っているほか、郵便局は「子ども110番の場所」となっています。また、ごみ袋の販売や除菌スプレーの販売なども行うなど、お客さまのご要望にお応えできるよう常日頃から心がけています。森も林りと清み流ずのまち 遠軽町 隣町の遠軽町は、日本最北のリンゴの産地として知られ、また、その西端に道央圏とオホーツク海側とを結ぶ主要ルートの一つ・北見峠があり、明治時代以降交通の要所として栄えてきました。 遠軽町内には8局の郵便局があり、遠軽町との包括連携協定に関わる具体的な活動に向け取り組んでいます。郵便局と遠軽町の深い関わり 遠軽町の地名の由来に、郵便局にまつわるエピソードがあります。1901(明治34)年、新郵便局設置のため現地を視察した札幌郵便局管理課員が、瞰がん望ぼう岩いわを*示すアイヌ語名称が持つ意味に感じ入り、新局名を「遠軽郵便局」と名付けたことが「遠軽」の始まりとされ、その後新設された官公庁や学校などもこれにならい、地名として定着しました。高い評価を得た「プレミアム付お食事券」の販売 遠軽町は、オホーツク管内15町村の中で最も人口が多いのですが、2005年の市町村合併により、過疎地域を抱える自治体となりました。 2020(令和2)年遠軽町と遠軽商工会議所と連携した「えんがるプレミアム付お食事券」の販売を郵便局がお手伝いしたところ、住民の方々からの評判がよく、手応えを感じチューリップ公園のボランティア活動「えんがるプレミアム付お食事券」の郵便局窓口販売をお知らせするチラシ。郵便局はチューリップフェアの際、臨時出張所を開設。花の切手や北海道の地方切手は人気が高い(写真左)。撮影ポイントでは「シャッター押します係」が大活躍(写真中)。球根の植え付けが終了すると、咲き揃う初夏が待ちきれない(写真右)。*瞰望岩は、遠軽市街を見下ろす標高160.8mの岩山で、北海道自然百選にも選定される遠軽町のシンボル。アイヌ語でインカル・シ(inkar-us-i/いつも・眺める・ところ)という意味を持つ。遠軽町の景勝地、瞰がん望ぼう岩いわ。頂に登ると遠軽町市街が一望でき、また、町のあらゆる所から瞰望岩を望むことができる。ていたところ、自治体側からも郵便局のネットワークとスピーディーな対応に高評価をいただくことができ、第二弾の「プレミアム付商品券」販売も受託することができました。 今後とも、地域に根付いた取組みをご提案しながら、元気なまちづくりに貢献していきたいと思います。11

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