ZENTOKU 2020年秋号
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14 私は二〇〇八年十月に防災士資格を取得しました。きっかけは、全国郵便局長会沖縄地方会が主催し、初めて行われた防災士養成研修でした。受講した四十八名の郵便局長全員が防災士資格を取得することができました。また、その翌年にも四十八名の郵便局長が加わり、全体で九十六名の防災士資格を有する郵便局長が誕生しました。 研修では、防災士としての基本理念と役割、そして具体的な事例を学ぶことで得られる対策等を習得することで、社会の様々な場面において身につけた実践的な知識とスキルを十二分に発揮し、減災と防災力向上のために活動することができます。資格を取得した際、防災士の一員になれたことを誇りに思ったことを今でも覚えています。 二〇一一年三月には東日本大震災、二〇一六年四月には熊本県と大分県で相次いで大地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。また沖縄県においても、二〇一八年に沖縄県内で震度3以上を観測した地震は九回を数え、最大の地震は三月一日に八重山郡竹富町西表島付近で発生災害時に備えた「実践」防災士活動地域の安全を守るために頼りになります!防災士局長沖縄県901-1111南は風え原ばる郵便局長 上うえ原はら 真しん司じした、マグニチュード5・6の地震により、震度5弱の揺ゆれが観測されています。 また沖縄では、毎年発生する大型台風による被害が甚大なため、昨年二〇一九年は、防災への取り組みとして、AEDを活用した心肺蘇生等救命講習や沖縄気象台職員を講師に迎えた防災研修会「沖縄の自然災害について」を開催しました。 さらに、沖縄気象台との防災連携を図る目的で沖縄気象災害対策協議会に入会させていただき、行政と連携した地域の防災力向上に努めているところです。 今年度、沖縄地方郵便局長会では新たな取り組みとして、防災士資格を有する郵便局長に対し、小型車両系建設機械運転の資格取得を奨励しています。地震、台風による家屋倒壊、土砂、山の斜面崩れ、倒木の撤去作業等の災害復旧に有用なパワーショベル「ユンボ」を操作するためです。 今回は私を含め、本島南地区会役員を中心に、防災士八名が資格を取得しました。今後、取得者を増やし、有事の際に組織として迅速に、そして幅広く活動することで、少しでも被災地、被災者のためにお手伝いしたいと考えています。  以前受講した防災士の研修の際に心に残った言葉があります。 「備えあれば憂いなし、やる気の差は結果の差」。 この言葉を胸に、いつ起こるかわからない災害に備えていきたいと考えています。小型車両系建設機械運転の資格取得のため、状況設定を確認しながら説明を聞く。沖縄気象台職員を講師に迎え、座学で学ぶ。AEDを活用した心肺蘇生等救命講習。実際にパワーショベルの操作講習を受ける上原局長。

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