ZENTOKU 2020年特別号
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 中国地方郵便局長会(末武晃会長)は、篠原勝則日本郵便(株)中国支社長ら郵政グループ幹部ら参加のもと、地方創生フォーラムを開催した。長野県泰阜村の横前明村長の基調講演のほか、新原芳明呉市長、平木伴佳知夫村長らを迎え、島﨑忠宏(一社)通信研究会理事の司会によるパネルディスカッションが行われた。基調講演過疎町村が郵便局に期待すること長野県泰阜村長 横前明氏 泰阜村は、美しい農山村の風景を守りながら地域を磨いていくことを目指しているが、人口減少や少子化をはじめとした課題もある。二〇一九年七月に全国で初めて役地公体と連携する一層の環境づくりを中国地方郵便局長会・地方創生フォーラム二〇一九年十二月四日:ホテルメルパルク広島るような「地域の拠点」として、住民に寄り添い、安心・安全の場所になることを期待している。パネルディスカッション地方創生における郵便局に期待する地域連携の在り方広島県呉市長 新原芳明氏 郵便局の方たちにはINGRESS*を活用した自主的なイベントや、芸南地区一○六局で独自のスタンプを集めるお宝印スタンプラリーもやっていただいている。郵便局の建て直しや移転の際、支所の空き地も利用すれば、いろいろなサービスと一体で提供できる。また空き家を活用した老人介護施設も作るなど、郵便局と協力できることを検討していきたい。島根県知夫村長 平木伴佳氏 小規模自治体にとって、問題の根源は人口減少だ。特に生産年齢人口の減少は地方の衰退を招く一番の要因。自主財源に乏しく、ふるさと納税はありがたい。事務を含めた一連の委託を郵便局に検討いただきたい。昔から村や地域づくりの在り方でも郵便局に加わっていただいた。今後の村や地域づくりの議論にも参加してほしい。 四国地方郵便局長会(宮川大介会長)は、来賓に濵田省司高知県知事、吉岡章高知市副市長らを迎え地方創生フォーラムを開催した。尾﨑正直前高知県知事、吉冨慎作NPO法人土佐山アカデミー事務局長の基調講演のほか、「移住・定住を考える〜郵便局の活用〜」をテーマに、高知県産業振興推進部移住促進課の片岡千保課長がコーディネーターとなり、パネルディスカッションが行われた。基調講演地方創生 高知県の挑戦!前高知県知事 尾﨑正直氏 高知県は全国でも最も早く人口自然減等が進み、県の経済も縮んだ。第一次産業の優位性を活かした戦略を展開。(一財)地産外商公社等による中山間地域の集落活動センターでの人材ニーズの掘り起こしや情報発信・マッチングにより諸課題に取り組んでいくことが必要だ。移住・定住を考える 〜郵便局の活用〜四国地方郵便局長会・地方創生フォーラム二〇二〇年一月十八日:ザ クラウンパレス新阪急高知土佐山アカデミー解体新書〜地域の課題を資源に変える生き方〜NPO法人土佐山アカデミー事務局長 吉冨慎作氏  人口自然減は、日本が一番進んでおり、なかでも高知県が十五年先を歩んでいる。土佐山アカデミーのコンセプトは「面白いを追求すること」。なぜ土佐山なのか。夜学会(自由民権運動)は土佐山では一番規模が大きかった。郵便局の課題も面白く見せると資源になる。パネルディスカッション 「移住・定住を考える〜郵便局の活用〜」をテーマに、高知県産業振興推進部移住促進課の片岡千保課長がコーディネーターとなり開催された。パネリストは、NPO法人土佐山アカデミー事務局長の吉冨慎作氏、高知市総務部市長公室政策企画課移住・定住促進室長の森田加奈子氏、東洋町まち・ひと・しごと創生有識者会議の橋本恵子氏、NPO法人四万十市への移住を支援する会の鈴木健一氏、高知大学地域協働学部三回生の立野雄二郎氏、神谷郵便局長の門田大助氏。郵便局の活用や要望など活発な意見が出された。場支所業務について温田郵便局に業務委託を開始した。郵便局の地域住民からの信頼・存在感は絶大。郵便局が様々な要件が事足り〈写真提供:呉市〉*スマートフォン向けの拡張現実技術を利用したオンラインゲーム・位置情報ゲーム。11

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