ZENTOKU 2020年冬号
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郵便局の地方創生地方創生ケーススタディ⓫二〇一九年九月二十八日から十月八日にわたり、「天皇陛下御即位記念いきいき茨城ゆめ国体」が茨城県で開催された。国体(国民体育大会)は国内で一番大きなスポーツ大会であり、全都道府県を巡って開催されるため、茨城県における開催は四十五年ぶり。新時代の第一回となる記念すべき大会となった。ところが、開催の二年前ある新聞に「茨城国体の認知度四割」というショッキングな記事が掲載された。県政世論調査の結果、県民の四一・七%が国体開催を知らなかったという事実に、茨城県の郵便局長たちが「茨城県と一緒に国体を盛り上げて、地方創生に繋げよう」と立ち上がった。二年前の調査が示す「無関心度」とは裏腹に、地公体・日本郵政グループ・郵便局・地元企業等、オール茨城で運営に取り組んだ国体は、連日の熱戦も相まって、大変な盛り上がりを見せた。両陛下がご臨席された開会式は、満員の観客で埋め尽くされ、最高潮の盛り上がりとなった。︱成功裡に終幕しましたが、国体に参画するまでの奮闘ぶりをお聞かせください。 国体は全国から人が集まるPRには絶好のイベント。郵便局に何ができることはないか、模索していたところ、前 原研前郵便局長岡田さんが国体の委員をしていることを知り、相談をしたところ早速、県の担当者を紹介され、そこからスタートとなりました。この時期、県や市町村単位で包括連携協定締結が成立していった背景もあり、県と関東支社、郵便局が三位一体となってプロジェクトチームを立ち上げ、施策立案は全県内郵便局で遂行することになりました。 また、県から日本郵便本社に対して協賛の依頼があり、物品での協賛が決定すると、プロジェクトチームも士気が上がってきました。︱どのような施策を提案されて、実現されましたか? 郵便局らしい施策としては、まず年賀はがきを使ったPRです。開催告知と国体のキャラクター「いばラッキー」を印刷した年賀はがきを、市町村や関係各所が県外に発信することによる認知度アップを提案しました。また、告知のステッカーを郵便車やバイクに貼りました。街中を走る広告です。 さらに「いばラッキー」をイメージした黄色のポスト(ラッピングポスト)の設置によるPR。県の協力の下、十九ヶ所に設置できました。ポストのお披露目イベントは、マスコミにも取り上げられ大変なPR効果を得たと思います。六種類のフレーム切手の発行、限イメージキャラクター「いばラッキー」をイメージした黄色のポスト(ラッピングポスト)イメージキャラクター「いばラッキー」の告知ステッカーが貼られたバイク08前 原げん研けん前まえ郵便局長 岡おか田だ 裕ひろ昭あきさんあづま伊い崎さき郵便局長 黒くろ田だ 剛たけ史しさん茨城県令和初 オール茨城で盛り上げたいきいき茨城ゆめ国体満員の観客の見守る中、茨城県選手団の入場行進水み戸と下しも市いち郵便局長  小こ松まつ 直なお之ゆきさん勝かつ田た東ひがし大おお島しま郵便局長  鈴すず木き 理り香か彦ひこさん茨城県知事  大おお井い川がわ 和かず彦ひこさん

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