ZENTOKU 2020年冬号
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までこぎつける…という基本ストーリーに、離れて暮らす家族とのいきさつや、ご近所の繋がりを絡ませて、「めでたし、めでたし」と締めくくります。約20分ほどの寸劇ですが、なかなか好評で、毎年、黒岩いきいき応援隊の会長が、タイトルを「女局長の事件簿〜その〇」とつけてくださっています。敬老会の後は、劇の内容が窓口でもよく話題になり、実際の詐欺防止のお知らせにも役立っています。黒岩郵便局駐車場の一角に設置した「のき下良心市」。地域のお客様が本当に必要としているものを提供できるのは、地域に根付いた郵便局だからできること。毎年人気があります。そのような中、黒岩梨出荷組合長から、「あきづき」という比較的新しい品種の梨を、郵便局で販売したいとのお申し出を受けました。地区会の局長たちと協力して単品チラシという形で、高知県中部地区全体で強化する商品の一つとして展開し、六八三個を販売しました。多くの注文が入っても、「あきづき」はわずか二週間ほどしか収穫期間がなく、良質の梨をどれくらいお届けできるのか、出荷・郵送体制の細かな打合せを重ねました。  生産者の高齢化が進む中、梨農家の運営の一助としても、郵便局の物販サービスは重要だと改めて感じました。黒岩局窓口では六十二箱を販売し、黒岩梨出荷組合の方々にも大変喜んでいただきました。黒岩だけの品種ではありませんが、「新高梨がおいしい黒岩は、あきづき梨もおいしい」という印象を、全国の多くの方にアピールできたとことは少しでも地域への恩返しになったのではないかと思います。地域のニーズに応えた「のき下良心市」期間の短いものでも、地域自慢の商品を郵便局なら、全国へ発信できる。郵便局で「のき下良心市」を開催地域の方が、郵便局に気軽に寄れて、利用できる良心市を郵便局の駐車場の一角に設置しました。きっかけは、ある会で、当時の日本郵便(株)の四国支社長とのお話の中で「郵便局に良心市を作ってみたい」と提案させていただいたことです。期間雇用社員として働き始めたころから、郵便局に用事がなくても郵便局に寄りやすくする何かがあればいいな…と思っていました。また、年を重ねて、自身で野菜や果物を栽培したり、それを荷造りして送ったりできなくなっても、郵便局に来れば地元の物が買えて、送ることもできる仕組みができないかと考えていました。今の金融機関としての決まり事に当てはめることのない形(お金、物の管理は利用するお客様に任せて、郵便局は一切、管理しない)を支社に提案して実現しました。「のき下良心市」には、毎日、買っても買わなくても寄ってくださるお客様や、その前で談笑する地域の方を良く見かけるようになりました。まさに、小さいながらもコミュニティ広場です。地元の味を全国へ 〜あきづき梨のチラシ販売「黒岩」の名産品は、ふるさと自慢の品ばかり。中でも有名なのが新高梨です。黒岩の「新高梨」は、美味しいという評判で、「女局長の事件簿」の1シーン。レターパックによる振り込め詐欺への注意喚起。チラシ等の締めくくりに、サイン代わりに描く自画像。「読んでいただき、ありがとうございました」の意味を込めて。13

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