ZENTOKU 2019年冬号
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市内各所にある四十六局の郵便局が窓口になれば良いと考え、平成二十九年六月、市側に連携事項として提案しました。それから市と日本郵便株式会社、市と内閣府・総務省との間で調整が行われ、十一月初旬には取扱者となる郵便局長たちの研修も行われ、十一月二十一日から取扱いが始まりました。取扱いが開始されると、いろいろと解決しなければならないことが発生しました。例えば、写真が無背景の条件を満たしていないという理由で差し戻されたため、急遽背景ボードを手づくりで用意したり、背景ボードを置く場所がない郵便局では、壁を利用できるよう、レイアウトを工夫したりと、慣れるまでに時間を要しました。お客さまへのお知らせも進んでいなかったため、平成三十年七月、回覧板でお知らせすると、一日平均二十八件もの取扱いがありました。総件数も一〇〇〇件を突破し、その後も順調に進んでいて、ようやく「郵便局で申請できるマイナンバーカード」が定着してきたと実感しています。現在は前橋市内の郵便局はデータをカードの発行を担う地方公共団体情報システム機構に送付するだけで、出来上がったカードは、ご本人が市役所まで受け取りに行く必要があります。郵便局に直接的なメリットはありませんが、やがて本人限定郵便でご自宅に郵送できるようになれば、ありがたいなと考えています。まずは「地域の皆さま」にとって、便利な窓口であることを第一に考え、行政側にとっても、郵便局にとっても「三方よし」に繋がるよう、施策を実行していきたいと思っています。⬆ 平成26年、前橋市と安心安全に関する協定を締結。市内全郵便局に防災ラジオが設置された。群馬棟高郵便局・神保一雄局長群馬県中部地区連絡会の地区統括局長も務める。「郵便局長たちは皆、地域の方々のためならと、労力も厭わず協力してくれています。この熱意が大きく結実することを期待しています」⬅ 群馬県庁展望ホール(32階)から、北方面を望む。関東平野の広大さを一望できる。⬆ 前橋文学館。水量豊かな広瀬川をはさみ、日本近代詩の父と称される萩原朔太郎の生家(復元工事中)があり、片隅に丸ポストが佇む。群馬県中部地区では、群馬県渋川市が舞台となった「頭文字D」(しげの秀一 作)のフレーム切手を、渋川市のふるさと納税の返礼品として企画製作したところ、初版500シートは数日で完売となった。2,500シートの追加発行が決定。「著作権の許可など、日本郵便本社・支社・地区会一体とならなければできない施策です」と神保局長。⬆ 2018年8月に国重要文化財に指定された、近代和風の木造建築・臨江閣。本館・別館・茶室からなり、本館は明治17年9月、当時の群馬県令・楫か取とり素もと彦ひこや市内の有志らの協力と募金により迎賓館として建てられた。また茶室は、京都の宮大工今井源兵衛によって明治17年11月に完成。別館は明治43年一府十四県連合共進会の貴賓館として建てられた書院風建築である。(写真提供:前橋市)

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