ZENTOKU 2019年冬号
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 また、一宮市を中心としたこの地域は尾張の国「尾州」と呼ばれ、毛織物製品をはじめとした繊維産業が盛んな地域です。海外からの安価な製品に押されて非常に厳しい状況にありますが、長年培ってきた技術を駆使して、付加価値の高い製品づくりを進めています。その技術力は、国内はもとより世界からも認められており、ヨーロッパの有名アパレルブランドなどにも尾州の生地は使われています。──それぞれの地方で、まだまだ知られていない特産物はたくさんありますね。一宮市の特産物のPRは、どんな手段や方法で行われていらっしゃいますか。 一宮市のPR動画を制作して、インターネットで公開し、主要駅の大型スクリーンなどで流しています。ぜひ一度アクセスしてください。 尾州の製品は主に洋服などの中間素材であり、最終製品に「尾州」の表示がないため、一般の消費者にはなかなかわかりません。そこで、地域の生地メーカーやアパレルや百貨店などの小売店と協力して、尾州の生地でつくられた製品であることをひと目でわかるよう「尾州マーク」を付けて、販売やPRを行っています。  また、地域のイベントで「尾州マーク」を付けたマフラーやネクタイなどの販売や、WEBサイトや動画による尾州の紹介・イメージアップを図り、より多くの皆様に尾州・一宮市を知っていただけるよう努めています。──郵便局とは、どのような結びつきがありますか。また、協力して推し進めていらっしゃる施策にはどのようなものがありますか。 平成二十九年三月に市内郵便局との包括連携に関する協定を結びました。「災害支援」「不法投棄対策」「道路損傷等情報」「高齢者みまもり」の四つの分野で協力しています。さらに、日本郵便株式会社による試行設置として、全国十四の郵便局にキオスク端末(コンビニと同様なマルチコピー機)が設置されました。一宮市内では「一宮別明郵便局」にキオスク端末が設置され、平成二十九年十月よりマイナンバーカード等を利用して、本市が発行する住民票の写しや印鑑登録証明書などの各種証明書を取得することができるサービスを開始しています。──郵便局のあり方、イメージ等はどんなものですか?  コンビニエンスストアなど多くの店舗がキャッシュレスの推進や無人化などで「無機質」な感じになる方向性が出されているようですが、郵便局は「ひと」のぬくもりが感じられる場であってほしいと思います。ICTの活用や機械化が進めば進むほど、困った時や悩んだ時など、いろんな場面で相談にのってくれる「ひと」の存在は重要になってくると思います。──市政のリーダーとして、日頃から大切にしていらっしゃること、心がけていらっしゃることは、何でしょうか。「志あれば道あり」で、まずは考えて、やってみる、試してみることが大切だと思います。これから将来に向かって、何が「正解」なのか分からない時代ですが、逆に、そうした時代を楽しみながら、様々なことにチャレンジしていきたいと思っています。──ご多忙でいらっしゃいますが、公務との切り分け方法をお聞かせください。 ふだんは「読書」や「音楽鑑賞」で気分転換を図っています。その時の気分でロックからクラッシックまで手当たり次第、聴いています。 また、出張先での趣味が「まちあるき」なので、早朝などに時間をみつけては散歩がてらブラブラ歩き、名所旧跡やお店の発見などを楽しんでいます。──かつて郵便局(郵政省)に勤務されたそうですが、郵便局に関わる想い出をお聞かせください。 新潟県の村上郵便局で勤務しました。海あり山あり温泉あり、の風光明媚な土地で、いろいろな経験を積むことができました。いきなり大きな局の局長をやりましたので、至らない点などは地元の局長さんたちに助けてもらう場面が多々ありました。当時よく「本省(本社)では…」と苦言を呈されました。民営化されて現場と本社との風通しがよくなっていれば良いなぁ、と思います。キオスク端末の設置によるサービス開始のイベントで、ぽすくまと記念撮影。尾州マーク尾州マークで高品質な尾州製品をPR。19

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