ZENTOKU 2018年秋号
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 活躍する女性局長❻絵手紙とタラヨウ381︱2247長野県青あお木き島じま郵便局長増ます澤ざわ 知ち恵え子こ1 魅力的な地域の郵便局として 私は平成7年6月に郵便局長となりました。前職は保育士です。両親ともに郵便局員という家庭でしたので、小さい頃より郵便(手紙)が大好きでした。みサークル」が結成され、以来23年間、会場を地元の公民館に移して現在も毎月1回、教室が開催されています。会員は20名。私も可能な限り顔を出し、お一人おひとりとの交流を深め、郵便局ファン拡大に務めています。3 手紙文化の振興と絵手紙活動 手紙離れと言われていますが、私たちには日本のすばらしい手紙文化を後世に伝えていく責務があります。手書きの手紙がとても貴重だと、若い方の間でも見直されてきています。 日本郵便は、小・中学校と連携した「手紙の書き方授業」等にも力を入れています。私は現在絵手紙インストラクターとして、信越支社、通信文化協会信越地方本部、信越郵政人連盟および信越郵便局長協会の依頼を受け、小学校・中学校への出前絵手紙教室の講師を務めさせていただいています。4 広がる地域活動     平成21年からは、部会内の川中島中学校で、年に1回、PTA主催の「親みがき講座」の中で絵手紙のコーナーを受け持っています。また一方、平成21年から、松本市に近い東筑摩郡生坂村教育委員会の依頼で、毎月1回、土曜日の教室を担当するようになり9年目となりました。高齢の方々による生涯学習が盛んな地域で、いつも楽しみに待ってくれています。地元の更北中学校でも、3年前から知新の会と称して、子どもたちが地域の方から学ぶ会がスタートしました。要望をいただいた絵手紙講座で、サークルのメンバーとともに手紙のすばらしさを伝えています。   5 新たな発信を 3年前、それまで写真が中心だった郵便局のフレーム切手を、全く新しいタイプの切り絵で表現できないかと考え、切り絵作家の方とタイアップして完成したのが「真田六連銭」です。大河ドラマ『真田丸』のブームが追い風となり大ヒットしました。続いて昨年、千曲川流域を描いた「科野探訪」を、また今年は、長野県の県歌「信濃の国制定50周年」と、3作ともフレーム切手を進化させた人気商品となりました。これからもジャンルにとらわれず、新たな発信を続けていきます。 郵便局長に着任した私に届いた一枚の葉書が縁で、郵便いろは塾(かつてあった郵便大好き人間の全国的同好会)との交流が始まりました。その成果を郵便局のロビーや掲示板に工夫を凝らしたPOPやタラヨウ*の葉書、おもしろ郵便グッズを飾ったり、機能的で楽しい郵便局臨時出張所にしたりと、社員の皆さんといろいろと考え実行しました。今も郵便局前にある「タラヨウ」の木は、その頃仲間にもらった大切な木です。2 草の根運動から始まった絵手紙の輪 当時郵便局は、地域活性化の草の根運動として「一部会一施策」を進めていて、毎年地域のお役に立つ活動を実践していました。その主なものは、ゲートボール大会・健康体操教室・年金相談会等です。 平成8年には、当局が担当となり「絵てがみ教室」を開催させていただきました。部会の協力のもと、当時の郵政局(現在の支社)から派遣してもらった講師による絵手紙教室は、ブームも功を奏し大好評でした。翌月には「更こう北ほく絵てが郵便局前にあるタラヨウの木アイデア満載! オリジナルフレーム切手出前絵手紙教室お客さまが立ち寄りたくなる臨時出張所部会で協力して出店した臨時出張所*タラヨウの葉は肉厚で20センチほどもある長楕円形をしており、裏面を傷つけると字が書けることから、「郵便局の木」として郵便局に植樹されている例がある。 はがきの語源は、昔は葉を使ったからという説もある。17

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