ZENTOKU 2017年秋号
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仙台の七夕まつりは毎年8月6日、7日、8日の3日間にわたり開催されます。 この期間はそれぞれの商店が趣向を凝らした七夕飾りを店先に掲げます。市の中心部、仙台駅から伸びるアーケード街に飾られる豪華絢爛な七夕飾りをはじめ、市内各地で大小さまざまな七夕飾りを目にすることができます。 仙台の七夕飾りは笹のついたままの大きな一竿の竹にそれぞれ意味のある七種類の飾り*が付いています。これらの飾りには京友禅千代紙や江戸千代紙などの和紙が贅沢に使われ、丁寧な手作業で作られており、それらが風にたなびく様はまさに圧巻、息をのむ美しさです。また、笹の葉のさらさらとすれる音がひと時の涼しさを運んでくれます。 郵便局長会仙中部会では15年ほど前から七夕まつりの期間に臨時出張所を開いており、私は4年前に社員に浴衣姿で臨時出張所に出てもらうことを企画・提案しました。当初の不安とは裏腹に、浴衣を貸し出したり、女性局長を中心に着付けを担当したり、男性陣には帯の結び方を教えたりと、始まる前から大騒ぎ、楽しく盛り上がりました。 浴衣姿はお客さまにも大好評で、また自分たちのモチベーションも上がったため、それ以来、可能な限り浴衣姿で出張所に立ってもらっています。 また今年の仙台七夕まつりでは、物販商品「仙台名物冷やし中華」の手売りを全国で初めて行いました。残念なことに今年は3日間ずっと雨降りでしたが、雨の中、浴衣姿で爽やかに販売してくれた社員たちのおかげで、400個以上を販売することができました。 仙台七夕は江戸時代初期、仙台藩祖の伊達政宗公が女子教育や女性文化の向上を目的として七夕を奨励して広まったという説があります。これまで戦争などにより幾度となく衰退、復活を繰り返してきた仙台七夕まつりは、東日本大震災があった2011年にも地元の方の頑張りにより例年どおりに開催されました。 しかし一方で、七夕を飾らなくなった商店会も年々出てきているようです。正直なところ浴衣は準備も大変ですが、仙台七夕を楽しみに来てくださる全国の方々を浴衣姿でお迎えし、仙台七夕を盛り上げることで、地域活性化の下支えが出来ればと考えています。 3日間しか出会えない特別な仙台の街並みと一緒に浴衣姿が鮮やかな夏の思い出になることを願っています。七夕まつりに浴衣姿で華を添えて981︱0913宮城県北きた仙せん台だい駅えき前まえ局長高たか橋はし 明あけ美み杜の都北仙台駅前局も毎年北仙台商店会とともに北仙台駅前の通りを飾り付け。局員総出で作った七夕飾りは局前を華やかに彩った。今年は伊達政宗公生誕450年の節目の年。県をあげての観光誘致に、郵便局でもフレーム切手や政宗グッズを販売活躍する女性局長❷アーケードにたなびく七夕飾り。手仕事で染め上げられた友禅和紙は鮮やかな色彩と美しい模様が魅力で、雨風に負けない丈夫な紙質も特徴の一つ2017年仙台七夕ロゴマーク*仙台七夕、七種の飾りの意味①短冊:学問や書の上達の願い②紙衣:災いや病の身代と裁縫の腕前向上の願い③千羽鶴:家内安全や長寿の願い④巾着:富と貯蓄、商売繁盛の願い⑤投網:豊漁豊作の願い⑥屑籠:清潔と倹約の願い⑦吹流し:手芸や機織りの上達の願い浴衣姿で笑顔のおもてなし22

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