ZENTOKU 2017年秋号
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ぎっしり埋まった会場風景上村靖司氏「防災訓練」だけではなく、さまざまなイベントで地域との交流を図ることが大切 八月十九日(土)に開催された「列島縦断 防災・減災公開講座in長野」では、ホテルメルパルク長野において、講師に上村靖司氏を迎えて「最近の気象災害と地域防災について」と題する基調講演が行われた。 上村氏は、長岡技術科学大学教授。研究分野は熱工学、自然災害科学・防災学。まず昨年末に起こった糸魚川市大規模火災を例にあげ、甚大な被害にもかかわらず、死者0(ゼロ)であったのは、警察と自主防災会との連携ができていたこと、 住民に火に対する認識がしっかりとあり、指示を待たずに行動できたことにある、と指摘した。この例から「自分で判断して行動する」という原則のもと、高齢者を含め地域で話し合って判断する地域防災の重要性を強調された。避難の判断はハザードごとによって異なり、また、信越地方には、豪雪地帯も多く、季節によってもどのように判断すべきか、対応が変わってくるとのこと。 さまざまな例をあげながら、日常における地域との交流を密にすること、地域の方々とのコミュニケーションが最も大切だと述べられた。列島縦断 防災・減災公開講座in 長野地域の特徴を踏まえた訓練が必要10

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