全特 2017年4月春号
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イベント成功の勘どころ ❹〜町会行事から商業イベントまで〜 スポーツボランティア東京 代表 東 正樹 どんなに楽しいイベントを実施しても、事故やトラブルが起きて、怪我・病気などに見舞われたら、何にもなりません。そこで、イベントを主催する責任者は、プログラム運営上で事故やトラブルが起きないように様々な事故予知能力を発揮して、未然に防ぐように努めることとなります。 しかし、まさに、思いもよらぬ事故やトラブルに見舞われる可能性をゼロに抑えることは不可能なのです。 そこで、起きた場合の被害を最小限に止めるために、保険加入で対応することとなるのです。しかし、主催者としては、保険の力はあくまでも安全への配慮を尽くした後に稼動するものと云う認識を忘れてはならないのです。イベントにおける事故・トラブルとのリスク東京都レクリエーション協会広報委員会委員長をはじめ、多くのイベントに係わり、現在では、東京オリンピック・パラリンピックに関わる多くのボランティア養成にこれまでの経験を伝えている。著書:イベント出来事書也(上・下巻 財務省印刷局刊)やイベント成功への道(郵研社刊)など多数スポーツイベント(味の素スタジアム)保険加入での重要8項目主催者自身が保険に入っているから安心は、通用しない。最後まで、事故やトラブルが起きないように努めることが大前提となる。該当のイベントがどのような保険に加入しているかを、参加者に周知して、納得して参加してもらうように努める。参加者自身が、保険内容を判断して参加取りやめの材料とする。主催者が加入する保険は、様々な内容を持った保険があるが、予算の限界ぎりぎりの費用をかけて加入するようにする。安い保険では、保護されない部分も数多くある。保険の補償内容は、事前に告知しておくことが必要。死亡・入院・通院・見舞金等の具体的金額を明示しておくこと。特約条項があれば、必ず開示しておくことが必要。参加者自身が、自らの判断で保険に入っている場合もある。この時、それぞれの補償内容が成立するかが重要な事項となる。各保険の約款に記してありますので、注視しておく。主催者の責任によって起きた事故やトラブルでの保障については、対応窓口が一元化しやすいが、同じ参加者によって、他の参加者が被害被った場合においては、複雑な対応が求められることとなる。借用した施設の機材等が主たる原因で、事故・トラブルに至った場合においては、保険の適用が複雑に入り込むこととなり、難しい対応が必要となる。イベントにおいては、数多くのボランティアも参加しているので、補償内容がしっかりしている内容の保険に加入することが必要となる。※保険金額に不満のある場合には、別途訴訟を起こして請求することとなる。1234567812

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