全特 2017年1月冬号
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地域貢献活動 拝見 あの東日本大震災から、六年を迎えようとしています。当時、私は気仙沼市内の陸前小泉局に赴任して一年も経っていませんでした。避難した高台の小学校から、郵便局舎が流されていくのを呆然と見つめていました。 ご存じのとおり、気仙沼は津波と、津波が引き起こした火災により、甚大な被害を受けました。私たちの地域は、火事の地域からは離れていましたが、一八〇世帯のうち一四〇世帯が、津波により何もない状態となり、避難所生活を余儀なくされました。 私も郵便局長というよりも地域の一員として、気仙沼市の職員の方々と一緒に避難所の運営に携わりました。避難所生活にはプライベートな空間がありません。長期にわたると、どうしてもトゲトゲした空気が漂ってきます。少しでも自然な暮らしの雰囲気をつくろうと心がけました。定期的にバーベキューを催したり、高台の仮設住宅への移転協力等、安心して暮らせる環境をつくることに奔走しました。気づいたときには、自宅の高台移転は最後になってしまいました。平日の日中は郵便局長として、業務終了後や休日は避難所運営スタッフと988―0053 宮城県 気け仙せん沼ぬま田た中なか前まえ局長星ほし 英ひで伯のり地域連携で、笑顔の町づくりへ宮城県高台移転の説明会被災時の様子08

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