全特 2017年1月冬号
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万全の備えはありません。それでも一つずつ出来るところから準備していくことが大事です」と話すのは、社会福祉法人東京コロニー東京都葛飾福祉工場・副所長の川原英司さん。 この法人で防災用品の開発第一号商品として製造・販売されたのが、三角消火バケツ。関東大震災では火災で亡くなった方が大半を占めました。その経験から屋内でも常備できるものとして誕生しました。消火器や簡易消火具もありますが、初期消火には、まず水が有効です。火災は一気に被害を拡大させてしまうのです。 今や防災用品は、多種多様の品が揃っています。自分の生活環境を考え、個々人が「自分にとっての優先順位」を考えて準備することが必要です。家具転倒防止器具の設置等も優先順位を考えて少しずつ備えていきましょう。 特にお勧めしたいのが、「サバイバルウォーク」訓練です。自分で詰めた非常用袋を持って、自分のよく通る道や避難所へのルートを歩いてみます。迂回路(第二のルート)、トイレや公衆電話の場所も確認しながらのウォーキング。災害が起こった場合は、道路状況は混乱を極めます。 「自分で実際に備える、想定して行動してみる」ことが必ず減災に繋がります。災害の備えは、訓練することが大きな減災力に防災・減災アドバイス 「災害への備え 見落としていませんか? 非常用品、食料、飲料水は基本3日分を用意。飲料水は、1日3リットルが目安。 備蓄用と持ち運びできるサイズを用意。食料は、アレルギーを考慮に入れる。 備蓄用は家族+α。来客がいた場合も安心。照明器具・ラジオの電池切れに注意。予備電池も忘れずに。非常持ち出し袋&ヘルメット(防災頭巾)は、1人に1個。 職場でも1人に1個。非常袋は内容と重さを個々人で管理。日常的に服用中の薬のほかはもちろん、外傷治療薬も出番が多い。小銭は10円玉を混ぜて用意。日常でも必ず財布に入れておく。 非常時は公衆電話の方が繋がりやすく、10円で制限時間がなくかけられる。 自販機でも釣り銭の兼ね合いから、10円玉が活躍する。ポリ袋は、常時携帯品。給水袋にも調理袋にもトイレにもなる。ホイッスル(笛)。できれば常時携帯品に。家族や職場の連絡先や集合場所の情報共有。もう一度チェック!20

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